洗車ビジネスとは、車を洗うことを業としているのだが、それはあくまでも手段であり、実際にはお客さまの欲しい「キレイ」を実現するための最適な方法を提案することにある。お客さまの、「キレイ」に対する好みはさまざまで、撥水が好きな人もいれば、親水が好きな人もいる。
また、ボディガラスコーティングが好きな人もいれば、ポリマーコーティングが好きな人もいる。いくら高収益商品だからといって、好みを聞かず特定の商品ばかりを勧めては、返ってお客さまの不信を招くだけだ。「お客さまの欲しいキレイのために我々は何をすべきか」ということこそが、洗車ビジネスの基本であり、決して忘れることがあってはならない。
お客さまの「キレイ」に対する欲求の大きさと頻度はその人の感性によってさまざまであり、大きく変わる。これは、良い悪いの問題ではなく、違いがあるということだ。
「ものすごくキレイになった車が、徐々にではあるが汚れて行き、1年後にメンテナンスをして元に戻る」というサイクルの方が良い人もいれば、キーパーコーティングのように「2〜3ヶ月に一度、コーティングを繰り返して、その度にものすごくキレイになった自分の車に感動する」というサイクルの方がよい人もいる。むしろそんな人のほうが多いかもしれない。
キーパーコーティングの施工時間は30分〜1時間。
施工を依頼してから出来上がりまでが“店で待てる時間”である。車を預けてから何時間も、あるいは一日、二日とかかるような超長寿命コーティングよりも、キーパーコーティングははるかに手軽に頼める身近な商品である。
また、施工価格も4,000〜6,000円程度。例えば、SSに給油のために来店したお客様が、スタッフのアドバイスひとつで、「じゃあ、ついでにやっといて」と気軽に言える商品でもある。燃料を満タンにして1万円札のお釣りでキーパーを、というパターンもよくあることだ。(ガソリンの高騰など、この図式が成り立たない場合もある。)
このような特長を考えれば、キーパーコーティングの方が合っているお客様は多い。むやみにボディガラスコーティングを勧めるのではなく、受注時にお客さまのニーズをきちんと聞き取れる接客を行い、的確な商品提案ができるようにしたいものである。
キーパーコーティングの施工技術は、いくつかのポイントさえ取得すれば、容易に本来の性能を引き出す正しい施工ができる。だからこそ、全国一万店以上の施工店により毎月20万台以上もの施工がされている。
しかし、いい加減な施工がゼロかといえば、そうでもない。正しい施工技術による本来のキーパーを実現するために、毎月全国のトレーニングセンターでスクールを開催し、またスタッフが施工店さんを訪問して、技術の普及と維持に全力を傾けてきた。しかし、ごく一部においてはであるが、キーパーの施工の簡単さゆえに、ただファイナル1をボディに塗っているだけの到底キーパーとは言えない施工が一部でされていることも現実だ。
キーパーコーティング、アクアキーパー、ダイヤモンドキーパー、キーパーコーティングの性能をさらに一段アップさせたクリスタルキーパー。いずれのコーティングも正しい施工技術により本来の性能を出せるものであって、いい加減に施工をすればいい加減な仕上がりにしかならず、到底本来の性能は出せない。
「一度キーパーをやってくれたお客様を、リピートさせるよい方法はないでしょうか」と尋ねられることがあるが、「一台一台にキーパーをキレイに施工すること以外ありません。」と答える。
キーパーファイナル1を車に塗ることがキーパーでなく、正しい方法で、正しく施工し、車をキレイにすることがキーパーなのである。
車をきちんとキレイにすることが成功の条件であり、お客様の車をきちんとキレイにすれば、ほぼ成功したのも同然。
我々はお客さまの信頼を高めるためには、キーパー施工スタッフの技術と知識を確認しなければならないと考えた。
そして、そのためにキーパーについてコーティング技術資格を設けると同時に、全国7箇所に本格的なトレーニングセンターを構築して、系統だったキーパー技術を伝達する研修を本格的に始める。それがキーパーコーティングという独自のカーケアシステムを世に出したメーカーとしての責任であると考えた。
全国の施工店さんに、本当にキレイになるキーパーで成功していただくために。そして、全国のキーパーユーザーに安心してキーパーを買っていただくために。
今年3月の発表以来、さまざまな議論が行われてきた「キーパー・コーティング技術資格の研修および検定会」が、試行錯誤の末、ようやくその骨格が固まり、来年の1月にスタートする。それに先行し、パイロットショップとして全国の21店舗のスタッフが、愛知の中央トレーニングセンターに集結、さまざまな検証を行うべく二泊三日の集中合宿を行った。