スーパー耐久第6戦
ポテンシャル激変で序盤1位快走!! |
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スーパー耐久・岡山戦、今回はなんと予選2位!
私は、このチームと付き合って2年半以上だが、予選2位は初めてのこと。しかも、予選終了間際までは1位であった。
速くなったのには訳がある。
メカを名門「東名スポーツ」に依頼、No.17インテグラを一から見直したのだ。車を全部ばらして、理論値どおりに組み直した。
そうしたら、別の車のように楽に走れるようになり、ロスが消え、速く走れるようになった、ということらしい。
予選2位のスターティンググリットは、今までとは違う風景だった。自分たちより後ろに車が多く、クラス1位のNo.80のアルテッツァは、真横にポジションしている。
私はバックストレートに向かった。スーパー耐久を見始めてから初めて、一周目トップのNo.17を見ることが出来るかもしれないと思ったのだ。バックストレートに着いた時、コースで爆音が鳴り響いた。スタートである。私たちは金網に顔をくっつけて、バックストレートの入り口を見つめた。
まずクラス1、クラス2、クラス3が来た後、不意にNo.17キーパーインテグラがすっ飛んできた。
トップである。 誰も声が出ない。No.17キーパーインテグラがトップで目の前を通って、そのあとクラス5、クラス4の車たちが爆音と共に通り過ぎ、静かになった時、やっと、「トップだっ」みんなで顔を見合わせて歓声を上げた。
そして1分40秒とちょっと。2周目に入ったレースカーの群れがやってきた。またNo.17はトップだ。しかも、後続の車を引き離しているではないか。ウォーッ、スッゲエ。まず1周目は優勝したんだ!
スタートからトップを独走したNo.17インテグラは、18周のところで、No.37アルテッツァにぶつけられてハーフスピン。その間に3位に落ち、その後、1周1秒から1.5秒近くのペースで離されていく。
右のボディー後ろをぶつけられた時、右後ろのタイヤのホィールに何かが激しく接触して、ホィールのサイドが削れてバランスが狂って、コントロールに苦労していたという。
松永選手が入ってきたのは44周目。スタート後約1時間半である。トップとの差は、わずか30秒!
待ち構えるメカニックの前にNo.17インテグラがぴたっと止まる。間髪を入れず、給油。その間にドライバー交代。
ドライバー交代した田中選手は力走した。ポジションは3位。
しかし、力走するものの、先行する2台にジリジリと離される状況。
そんな状況下、ピットの中がざわついた。2位のNo.80が突然のピットインをして、何かを直しているという。パワステのようだ。その間に、我がNo.17が2位に躍り出た。
レースが4分の3を終わったところで、第2位!にポジションアップ。2位となって、3位と10秒くらいあったのだが、90周を越える頃には、No.80アルテッツァは、No.17インテグラの真後ろにぴったりとくっついた。文字通りテールトゥノーズのデッドヒートが繰り広げられ、ゴールは迫った。
しかし、しかし、コース脇から、私がピットに戻ると、なんと我がNo.17KeePreインテグラが、ストレートエンドの第1コーナーに突っ込んで止まっていると言うのだ。びっくりして、モニターを覗き込むと、たしかに、第1コーナーのグラベルの中に止まっているNo.17がいた。一体、何があったのか?
天を仰ぐドライバーあと、わずか3周であった。
ゴールまでたった3周であった。
ゴールまであと3周となるストレートを通過後、第1コーナーにブレーキング競争でのインをキープしようととしたその時、突然、右フロントサスペンションが折れ、コントロールを失ったNo.17は、なすすべもなく真っ直ぐ第1コーナーに突っ込んだ。
幸いにも、深いエスケープゾーンのグラベルに捕まったNo.17は、200km以上の猛速で突っ込んだにも拘らず、ほとんど無傷で止まったのだ。もちろんドライバーも無傷である。
スタートからトップを独走したこのレース、数々のドラマを経て、あと3周で、すべて終わった。
レースは終わった。
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