新車買い替えシーズンの到来である。自動車販売業界のことなどと、手をこまねいているわけにはいかない。確実に普及してきた新車コーティングは、我々にとって脅威ではあるが、それ以上にビッグチャンスである。

とはいえ、時機は差し迫っている。SSの利点を活かし、どう先に手を打つか“先手必勝”こそが、この勝負の分け目といえるだろう。

新車コーティング比率の上昇が市場を拡大

かねてからお伝えしているように新車販売時におけるコーティング施工率は上昇する一方だ。新車の見積りには当たり前のようにコーティングが加えられ、そのために今やその存在を知らないものはいないほど一般的な商品になっている。

このような状況は、われわれ洗車業界にとって脅威であるか。いや、コーティングが一般化したという点では、むしろチャンスだ。コーティングをやってみたい、あるいはコーティングに興味がある人が増えている。この人たちをほっておくわけにはいかないのである。

水洗い専門店にならないために、我々は先手を打つ

とはいえ、新車コーティングは脅威であることには間違いない。新車コーティングによって、我々のコーティング販売の可能性が、奪われるということはもちろんだ。しかし、もっと恐ろしいのは、新車コーティングによって、我々は水洗い専門店になる可能性にあることだ。実際に、新車コーティング施工車の多くに、「NOWAX」シールが貼られているように、新車コーティングが普及すれば、我々はコーティングした車の後始末として付加価値の低い水洗いのみをする役割となってしまう。つまり、後手に回ればとんでもない結末が待っているのだ。

そうなる前に、われわれは先手を打つ必要があるのである。

コーティングは新車だけでなく経年車もターゲット

「実感なき経済成長」のせいか、自動車販売台数は前年割れが続く。しかも、自動車使用年数は伸びる一方だ。新車が売れないのに一体、どこがチャンスなのか。しかし、コーティングは、新車がすべてではない。むしろ、経年車こそ、その価値が実感できるものである。

そもそも自動車ユーザーの多くは、経年車が新車のような輝きに戻るなど夢にも思っていない。しかし、我々にはそれを実現するだけの商品と技術がある。その人たちにコーティングのよさを知ってもらえば、新車以上に感動を与えることができる。「新車に買い替えたいけど替えられない」のであれば、「新車みたいにピッカピカにしちゃいましょう。」というわけだ。

買い替える人へも乗り続ける人へも車検がチャンスとなる

そこで、セールスのひとつの目安となるのが車検だ。つまり、車検を受けずに新車を買うお客様へは新車コーティングとして、車検を受けて乗り続けるお客様へは経年車コーティングとして案内できる。どちらにしても、われわれは自信をもってお客さまに、コーティングすればよいのである。今では多くのSSが車検を販売しており、それにあわせてコーティングを販売することは、タイミングと効率からしてうってつけといえるだろう。

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