KeePreTIMES sensya.com
Vol:43 2005年4月10日発行
INDEX






がんばっているお店たち
日新石油(株)
Dr.Drive環七大田店
白石石油(株)
ハートフルこばやしSS
新光石油(株)金池SS
(有)ハセ川石油
藤が丘給油

株式会社快洗隊
今月の実績
総括
刈谷店 知立店
安城店 北神戸店
相模原店 鳴海店

世界の洗車、日本の洗車
世界各国にあって、日本にないもの。意外や意外、[専業店としての洗車屋]がそれにあてはまる。
谷好通が数十回の渡航経験の中、つぶさに見てきた世界の洗車の特徴と、
日本でこれから求められる洗車を考察してみる。
洗車屋快洗隊の登場

 かつて5年近く前までは、日本において、車をキレイにする方法は二つであった。
一つは、ガソリンスタンドで、洗車機で洗ってもらうこと。
もう一つは、コイン洗車場あるいは自宅で、自分で洗うこと。
違う言い方をすれば、洗って欲しければ、GSでの洗車機の洗車で満足しなければならない。
それに不満ならば、満足の行くように「自分で洗う」しかない。
そんな状況の中で、「値段は高くても、技術の高い訓練されたスタッフが洗う"高品質"の洗車を提供する店」そんなコンセプトを持った「洗車屋」が日本にも登場した。それが「快洗隊」の意義であると考えている。

 その洗車(磨きなども含む)の1台あたりの平均単価は、実に五千円を越し、高い人件費に見合うビジネスとして、世界一高い洗車をする「日本型の洗車屋」が出現、注目を集めている。そこでは、洗車を本業とし、だからこそ、洗車だけよりももっと顧客満足度の高い、すなわち付加価値の高い、つまり収益性の高い、「磨き」である。「塗装保護」であり、技術的に高い商品が収益の中心となっている。

洗車収益の見直し

 9年前、特石法の実施期限が切れ、製品輸入が解禁・自由化になった時、ガソリンをはじめとする石油製品の末端価格のコントロールが効かなくなった。商品として本来的に差別化しにくい石油商品は、当然のごとく値崩れを起こし、経営が窮するガソリンスタンドが増え、廃業に追い込まれる店舗もあった。その様な状況の中で、「油外収益、とりわけ洗車収益の見直し」が叫ばれ、ガソリンスタンドが、こぞって「手洗い洗車」をやり始めた。

 しかし、考えるべきは、日本の洗車の収益性を落としているのは、安い洗車であり、洗車機そのものではないということ。洗車機での洗車は、それとして日本の洗車の文化の中心を今でも担っている。そのことは否定されるべきものではない。洗車機洗車は今でも健在でいいのである。

数を追い求めがちだったSSの手洗い

 問題なのは、洗車機の洗車では満足しきれない客層までを取り込もうと、新たに手洗い洗車を始めたのに、ただ単に手洗い洗車を始めただけで、洗車の質を上げて、それに見合う単価を上げるという事を忘れ、洗車機洗車の時と同じように「数」を追いかける手法をとった所が多かったところだ。

 数を追えば、ましてや単価を下げる手段を講じれば、その洗車の質が低下することを避けることは難しい。洗車の質が下がれば「もっとキレイに」の磨きなどの技術商品に、お客様の期待が行くことも少ない。特に人件費の高い日本においては、安い手洗い洗車などは、ビジネスとしてあり得ない話である。
より技術的に高い「磨き」、たとえばKeePreなどの高付加価値商品を販売することが必須となる。
その店の技術が、高付加価値商品を買うだけの価値のあるものなのか、お客様は、それを洗車というベーシックな商品で判断するもので、その洗車が技術的に低いものであったら、より高い商品にエスカレーションすることなどあり得ず、その洗車にすらそっぽを向かれてしまうことにもなる。
人件費の高い日本において、安くて大した技術もない手洗い洗車には、お客様の嗜好をつなぎとめる術も無ければ、ビジネスとして生き残る術も無い。こう断言してしまうのは乱暴であろうか。

 モータリゼーションが高度に進化した日本においては、そのユーザーの幅も広く、ユーザーの幅が広い分だけ、車のキレイに対する嗜好の幅も広い。

1 自分で車を洗い、磨くことが好きな人には、より環境の良いセルフ洗車場が、これからも繁盛するであろう。
2 気軽に、燃料の補給ついでに洗車機で手早く洗ってもらうことをよしとする人は、これからもいるだろう。
3 訓練され高い技術を持ったスタッフに比較的高いお金を払って、洗うだけでなく磨くことまでしてキチンとキレイにしてもらう人も増える。

 今後の日本の洗車を考えるに、この三つのスタイルが、ビジネスとして生き残っていく日本の洗車のスタイルであり、特に3のスタイルが、新たに日本における「洗車屋」の出現として、日本の新しい洗車文化を創っていく、新しい現象となるのではないだろうか。

限界無き洗車マーケット

 日本における「洗車屋」がこれからであることは、世界の洗車を見聞して心から実感した。彼らの手法や取り組み方に学ぶ事も多かったし、今の日本のモータリゼーション文化を考えると、ワクワクするほど色々な構想が湧いてくる。我々アイ・タック技研としては、世界との交流の中、今まで以上に広い視野で「洗車」を捉え、日本に還流することができると考えている。洗車は、人々の心の中に育つ商品なのだ。その意味において、限界無きマーケットが広がっていると今、はっきりと確信できる。

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