ちなみに今回使用した2種類の類似品の水垢取り剤は、SS店頭でも使用されているもの。「とにかく水垢が良く取れる」の謳い文句で、使用されている。
類似品(A)の場合、熱せられたことにより水垢取り剤が塗装の組織内に浸潤(染みて入っていくこと)し、塗装面がうっすらと膨張し、液剤に添加されていた赤い着色剤も塗装内に入って赤い斑紋状になった(写真5)。この赤いシミは、その後コンパウンドでかなり擦っても、決して取り去ることは出来な
かった。
類似品(B)の場合、(A)のように着色剤が塗装に染み付くことはなかったが、電球にかざしてみると、明らかに膨れ上がっている(写真6)ことがわかる。
昔の話だが、強いアルカリの苛性ソーダなどを使用した「水垢取り洗車」が流行ったことがあった。これは、塗装の樹脂分が破壊し、いわゆる「白ボケ」を引き起こしてしまうもので、2〜3回使用しただけで、明らかにボケたこと分かるレベルになってしまった。今ではその危険性が認識されほとんど使われなくなったが、その代わりに出回っているものには、塗装内部に液剤が染み込み塗装を膨張させてしまうものが多い。(今回使用したものは、まさにこれに該当する製品である)
膨張した塗装は当然のように硬度も落ち、もろくなっている。その上に強い摩擦が加えられれば、容易に傷が着き、塗装がボケてきて水垢の再付着の原因となると同時に、車全体の艶が失せ、美観を大いに損ねる結果となる。
しかし、ボディー全体がこの状態になる為、数回の使用ではその異常に気が付かず、そのまま使い続けられているケースがほとんどであるが、いずれは車の艶ポケによって、水垢の再付着に苦しめられるか、最悪、大切なお客様の信頼すら失ってしまうことになりかねない。水垢を取る(崩す)作業で、大切なお客様との信頼関係を崩してしまっては、水垢取りの商品化に成功することはない、
日本国中の水垢取りの作業を劇的に変えた「爆白ONE」は、いまだかつてない水垢取り効果を実現しつつ、KeePreの理論的根拠となっている「塗装面改善の方向性」の考え方により、完璧なまでの塗装に対する安全性を作り出すことに成功した画期的な製品でした。
そして、その「爆白」が、面倒な2液混合タイプから、混合の要らない、「1液タイプ」「爆白ONE」に進化し、よりいっそう安全に、よりいっそう便利になったわけです。
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