製鉄工場や線路のそばは鉄粉が多い
空気中には鉄粉が漂っています。鉄工の工場の排煙には鉄粉が含まれていることが多く、製鉄所のそばは特に大量の鉄粉が舞っています。また、鉄道線路のそばも鉄粉が飛散します。そればかりでなく、自動車がブレーキをかける際にも鉄粉が飛び散ります。
要するに、鉄粉は珍しいことではないということです。
鉄分が特に多い雪国の路面
冬の間、雪国の道路には凍結防止剤(融雪剤)が撒かれます。凍結防止剤は塩化カルシウムです。塩化カルシウムは乾燥作用も併せ持ち、そのため防塵作用も強い物質です。ということは、道路面のチリやホコリを固めてしまうことになります。この固められたチリやホコリの中には鉄粉も含まれています。つまり、凍結防止剤を撒いた道路を走る車には、鉄粉を多く含んだ泥が付きやすいということになります。
また、雪国には消雪パイプを埋めた道路があります。これは地下水を汲み上げて道路に水を流すのですが、
地方によってはこの地下水に鉄分が多く含まれていることがあり、この鉄分が錆となって車のボディに付着します。
冬の雪国は塩害ばかりでなく、鉄・錆に襲われているわけです。
鉄粉は、コーティングの定着を阻害
鉄粉は、塗装を傷めるため速かに除去しなければなりません。また、鉄粉が付着した凹凸の多い塗装面は、あらゆるコーティング剤が定着しないので、鉄粉(異物)除去は、コーティング前処理の必須事項となります。
通常、鉄粉はピュアアップ4とトラップ粘土によって除去しますが、大量に鉄粉が付着している場合は、効率良く、また安全に作業ができる化学的な鉄・錆除去が必要になるわけです。そこで登場したのがアイアンイーターライト。4リットル缶入りで5800円。従来品は9800円でしたので4000円お安くなりました。
このアイアンイーターライトをより効果を発揮するのが今回ご紹介する養生シートを使った施工方法です。
アイアンイーターライトの能力をフルに引き出すこの方法でケミカル単価を下げ、鉄粉除去を積極的にご紹介してください。
車をくるんで鉄を溶かす
この作業方法のポイントは、アイアンイーターライトをスプレーした後に、養生シートまたはラップで車をくるんでしまうことです。くるんでしまうことによって、アイアンイーターライトが乾燥しにくくなって充分に鉄を溶かす、またアイアンイーターライトがたれてしまうのを防いで無駄なく反応させることができるのです。
では、作業手順をご紹介します。
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(1)洗車砂埃をしっかりと落としたら、濡れたまま日陰に移動させます。 |
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(2)アイアンイーターライトをスプレーします。(アンモニア臭があるので、服につかないよう注意しましょう) |
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(3)スプレーした上から養生シートをかぶせ、車全体をぴったりと覆ってしまいます。 |
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(4)養生シートを貼り終えたら10分以上放置します。 |
(5)養生シートを剥がして軽く水洗いしてください。この後、残った鉄粉以外のザラザラは、ピュアアップ4とトラップ粘土で除去しましょう。
養生シートのほか、荷物をくるむ業務用の広幅フィルム(ストレッチフィルム)や、食品を包む家庭用のラップでも同様の効果が得られます。
ただし、幅が狭いのでしっかりと重なりしろをとって、アイアンイーターライトが蒸発しないようにしてください。
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