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フード宅配のすそ野
 社会が着実に高齢化の道を辿っている今、若者ターゲットだけでなくフード宅配は、シチュエーションごとのニーズを膨らませている。厳密にカロリー計算がなされた病人食、老人の食事などすでに多くの企業がこれをひとつの新しい産業ととらえて参入している。医療給食の国内トップである日清医療食品の01年売上高は1,170億円であった。



 「遅い」「まずい」はもってのほか、味覚の肥えた現代人相手に、便利さや気軽さだけでは売りにならない。しっかりとした調理で、バランスが取れていて、しかも待たせず、安全性も確保して、ついでに元気で明るく、などなど要求されることばかり。



 食は人間の営みから外せないことだが、替わりがいくらでもあるという厳しい商売でもある。単純に一定のレベルであることのみでは生き残れない。様々なマーケティングを重ねがさね施された核となる商品とサービスが、フード宅配ひとつとっても問われている。

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