時代の流れか安定操縦性からか、ほとんどの宅配業者が三輪の屋根付きバイクを営業車にしている。これはHONDAのみが製造していて他社の参入を見ない。ここにもワケがありそうだが、今回はパスするとして。要するに昔のおか持ちは、おか持ちができるという一つの技術があったのだが、商品を運ぶことに過剰なコストは掛けられず、誰でも安定して運搬できるツールとして、かような乗り物が重宝されているのだろう。また、遠乗りできて商圏が拡大するというメリットもある。
さて、この頃街角でよく見かけるフード宅配だが、何と言っても一番はピザである。あるマーケティング会社が行った宅配で注文する料理の一位はピザで、その回答の七割を占めている。他には寿司、弁当系、麺類、イタ飯などなどだが、待ちの商売から出掛ける商売にも手を伸ばしている店は多く、昨今ではファミリーレストランやカレー専門店もこぞって宅配に参入している。
こうした他業態が参入した結果、宅配の需要は拡大し、昼御飯にオフィスから受注があったり、パーティの食卓へ届けられたり、夜中に夜食として注文があったりと、ピザ一辺倒から消費現場は、多様な選択に向かっている。
|