それから、何度かまた、サンプルの提出があって、「VP1173」「VP1174」「VP1175」と、サンプル番号も上がっていく。分離の問題は、「VP1173」で解決した。1週間でも、2週間でも完全静止状態でまったく分離は起きない。GOODである。
それでもなお、開発部からしつように性能アップのお願いが続き、面白いように性能が上がっていく。ドイツのピッチ博士、調子に乗ってきたようだ。
「VP1175」で、快洗隊での実施テストに入った。その頃には
最初の「VP56」より、もっと良い性能すら出しているように感じていた。
ここまで来て、もう一つテストを加えた。今まで、タイヤワックスを塗るスポンジには、ハンドスプレーでタイヤワックスを吹き掛けていたが、この方法だと、スプレーで出来たミスト(霧状)が、スポンジにつかずに周囲に散って、無駄になってしまうばかりでなく飛び散ったタイヤワックスが、車のボディーに着いて、せっかく洗ってきれいになった車が汚くなってしまう。そこで、「とんがりポット」にタイヤワックスを入れて使ってみた。
噴霧でタイヤワックスが飛び散る「無駄が無い」ので、そのロスがなくなったことも考えると、とんがりポットでVP1175を使った場合は、従来のタイヤワックスを「スプレー」で使った場合の、1/3の使用量で済んだ。これは大収穫である。
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